仮想通貨関連銘柄に投資しようと思っている人はまずは仕組みを知ろう
株では、仮想通貨関連銘柄が昨年あたりから盛り上がってきているようですね。
と、言っても今はビットコインに注目が集まっているだけで、仮想通貨の仕組みまで考えている方は少ないと思います。
今のところ、ビットコインだけが独り歩きしていますが、最近、フィンテックや仮想通貨革命と言われているのは、ビットコインだけではなく、仮想通貨の仕組みそのものにあると私は考えています。
- 1つはお金としての仮想通貨
- 1つはシステムとしての仮想通貨
- 仮想通貨関連銘柄で今後注目されると思われる企業
- 銀行に仮想通貨を使ったシステム開発を提供する会社
- コインを発行すると考えられる会社、仮想通貨取引所
- ポイントの事業を行っている企業
- まとめ
仮想通貨に4年以上関わっている立場から仮想通貨関連銘柄に注目するなら、長い目で何を見ていけば良いか考察していきたいと思います。
■仮想通貨は大きく分けて2つの考え方があり分かりやすくお伝えします
仮想通貨というのは大きく分けて2つの考え方があります。まずは、ここを理解していかなければ今後、金融業界に大きく影響があるフィンテックの流れを理解し辛いと思いますので、まずは専門用語は出来るだけ省いてお話していきます。
現在、世界のマーケットで出回っている仮想通貨は、数百種類ありますが、その中でも、ビットコイン、イーサリアム、リップルの3通貨で全世界の9割以上の時価総額がありますので、この3つに絞ってお話していきたいと思います。
1つはお金としての仮想通貨
こちらはとてもわかり易いです。まず、ビットコインはデジタルになっただけで、お金としての仮想通貨そのものです。通貨と言っても、円のように中央銀行がなく、総発行量が決まっている通貨であり、特徴として、ブロックチェーンという仕組みを利用して、第三者を介さず個人間でのお金のやり取りが可能で、送金が早く、手数料があまりかかりません。これがビットコインの大きな特徴です。
そして、リップル、イーサリアムはビットコインをさらに効率よくした仕組みであり、
リップルにはXRPという通貨単位、イーサリアムにはETHという通貨単位があります。
こちらは、今のところ個人間で投機商品としての利用が高いです。ビットコイン取引所やその他、仮想通貨取引所はビットコインやその他、仮想通貨の売買やトレードが可能なサービスを提供しております。ただ、海外ではビットコインで決済が出来るお店やサービスがかなり増えております。
1つはシステムとしての仮想通貨
こちらは特にリップルが採用されていると考えられますが、銀行の金融システムの活用として取り入れられております。リップルには、XRP(リップルの通貨)をトークンとして、JPY/USD(ドル、円)やBTC/USD(ビットコイン、ドル)など様々な取引が可能な仕組みがあります。
ですので、銀行でこれまで送金に時間がかかり、手数料も高かった通貨のやり取りが、リップルのシステムを使えば安く早く行うことが出来、システムの向上につながります。
ですので、現在様々な銀行でこのブロックチェーンを利用したシステム活用が検討されており、銀行のIT革命のようなことが起こります。
現在、リップルを使った仕組みを活用することが発表されている日本の企業は、
・みずほフィナンシャルグループ
・りそな銀行
・三井住友信託銀行
など大手金融機関を含む国内42の銀行
世界では、
・バンク・オブ・アメリカ
・メリルリンチ(米国)
・スタンダードチャータード銀行
・サンタンデール銀行
・BMOファイナンシャル・グループ
・カナダ帝国商業銀行
・ウエストパック銀行
・ナショナルオーストラリア銀行
・インテーザ・サンパオロ
・マッコーリー・グループ
・バークレイズ
・ノヴァ・スコシア銀行
などなど、世界の名だたる銀行が活用を検討しております。
このシステムというのは、分かりにくいかもしれませんので、めちゃくちゃ簡単に言えば、仮想通貨システムを使って世界中で安く早く、改ざん、偽造なく通貨のやり取りをしましょう。というのがこの仮想通貨を使った銀行システムへの取り組みです。
ビットコインやイーサリアムも技術的なところは、銀行で色々採用されている可能性はありますが、表向きニュースとしてあるものは、リップルが一番システムとして活用されている状況です。
とまあ、仮想通貨を使って銀行のITシステムの革命が起きようとしていると理解いただければ良いかと思います。
仮想通貨関連銘柄で今後注目されると思われる企業
仮想通貨を利用した仕組みについてはご理解いただけましたでしょうか?
では、ここから仮想通貨に関連する銘柄で今後注目されると考えられる企業をお伝えしていきたいと思います。あくまで私的見解ですので、参考程度にご欄ください。
銀行に仮想通貨を使ったシステム開発を提供する会社
これは、リップルを主に仮想通貨を使った銀行のシステムを開発するとなると、システム導入のIT需要が増えます。そうすると、自社で全てを開発出来ない銀行も多いでしょうから、銀行システムの大幅な入れ替えをIT企業に依頼することが考えられます。
ですので、このシステムを請け負う企業は売上が大きくなるのではないかという考えです。
コインを発行すると考えられる会社、仮想通貨取引所
今後、2017年4月あたりより仮想通貨法案が施工されると、法整備がはじまり大手企業が仮想通貨に参入してきます。そして、今後、様々な企業がコインを発行することが考えられます。実際に、UFJコインやみずほコイン、GMOなどがコインを提供していくようですので、この独自コインを発行する企業は注目です。
このコイン発行については、しばらく1円=1コインで提供されると思われます。ただ、今後、ビットコインやリップルのように変動するコインが発行された場合、これは信用がある企業が発行する通貨の民営化を意味することとなり、お金の価値の大きな変動があるかもしれません。
もちろん、国の規制がどこまで入るかによって、仮想通貨の位置づけがかなり変わりますし、今後、ビットコインやその他のコインが円のように、様々なところで使えるかどうかでも大きく変わります。
このあたりに注目していくのが良いかと思います。
ポイントの事業を行っている企業
仮想通貨は1円=1コインであればただのポイントと変わりませんが、今後、ビットコインと交換出来るなどのサービス向上は考えられますし、付随した商品などが出てくる可能性も考えられます。
まとめ
仮想通貨関連銘柄は複数ありますが、今は主にビットコイン関連銘柄に注目が集まっているかと思います。ただ、仮想通貨は銀行システムやコイン発行という仕組みがあるため、今後の流れを考えるとビットコインだけでなく、銀行システムを導入するIT企業、コインを発行していく企業などが注目されていくと考えております。
あくまで個人的見解ではありますが、仮想通貨の仕組みから考えられる今後の流れの一つの参考として考えてもらえればと思います。